雪、浴びて待つぜ。【前編】

宗谷ラッセル運休❗

😫😫😫😫😫😫😫

 深夜2時半に旭川を出発し、250㎞以上の道をひたすら北上した我々に告げられたのは、あまりにも非情な†死の宣告《運休》†。世はバレンタインデーだというのに貰ったものはチョコでも激Vカットでもなくウヤ情報だけという人類最下位のようなバレンタインを過ごすことを余儀なくされた我々は、打開策として道北観光へと舵を切らざるを得なかったのだ…

 うんち。

†死の宣告†まであと3時間

 ド深夜限界雪道ドライバーと化した我々は抜海駅にいた。

 「ラッセルまではまだ時間があるし、抜海駅に寄って観光する暇はあるんじゃないか?」ということで、せっかくならばと寄り道を敢行することに。

 

見た目は普通で普通の駅。しかし…いったん駅舎に入ってみると

電車撮ってると魚眼レベルの広角をマジで使わないという一種の悩み

2023.2.14 宗谷本線 抜海駅 Canon EOS 5D Mark II EF17-40mm f/4L USM
雅な造りで電車オタクを惹きつける木造駅舎に大変身!
 
 …まぁ木造と言っても部分的にではありますが。扉を開け、駅舎に入ると、味のある内装と愛のあふれた”抜海への思い”がたくさん詰まった駅舎が我々を迎え入れます。外は‐20℃を下回る事もある極寒の地ではありますが、この駅舎の中だけはその厳しい寒さを忘れてしまうほどでした。

ここでなんとなく「せっかくだし単焦点でも使ってみるか」と思ったことで人生が分岐した気がする

2023.2.14 宗谷本線 抜海駅 Canon EOS 5D Mark II EF50mm f/1.8 II
 駅舎を出てホームに出て後ろを振り向けば、鎮座しているのはまさしく絵に描いたような北国の木造駅舎。『宗谷本線の開業当初からずっとこの路線を見守っているんだぞ。』と言葉を介さずとも重い貫録を感じられる、日本最北の木造駅舎がそこにありました。

2012.2.14 宗谷本線 抜海駅 Canon EOS 5D Mark II EF50mm f/1.8 II

2012.2.14 宗谷本線 抜海駅 Canon EOS 5D Mark II EF50mm f/1.8 II

2023.2.14 宗谷本線 抜海駅 Canon EOS 5D Mark II EF50mm f/1.8 II

 駅で写真を撮っていると、駅の窓口に通ずるであろう扉から、駅の管理人らしき人が出てきたので、すかさず挨拶*1。すると、「8時30分に雪かき列車が来るよ」と教えてくださりました。管理人に感謝の言葉を送り、駅の撮影もほどほどに、僕が生まれる遥か前からそこにあり、僕とは比べ物にならないほど沢山の人を見届けてきた駅舎に別れを告げ、撮影地へと向かうのでした。

 

愚かにも、今日のラッセルは運休だとも知らずに。
 

宣告後

 

 人間萎える時は本当に萎えるんですね。突如としてやることが無くなりました。別に故障とか運休を責めるつもりは全くないんですけど、ただただがっくり。ついてないですねぇ~…

 稚内に居る事の欠点として、無理をしないと石北本線を始めとした他の路線に振り替える事ができないというのがあり、ラッセルが運休した日には本当にやることが無くなります。一応利尻富士をバックに何かしらを撮るという択もあるにはあるのですが、まず運が良くないと見えないので基本的にその択はありません。今日はもう旭川に帰る事だけを考えてもいいと言っても過言ではないレベルですが、打開策として普通に観光して帰るという考えがあったので観光名所を見てまわる事にしました。

 

ピエロの居る街

ドナルドMADで一番好きなのは『ドナルドを信仰風化曲【ネイティブフェイス】』。2008年の動画ながら完成度が非常に高い。音合わせがしっかりしてる動画好きなんすよね。

2023.2.14 マクドナルド40号稚内Canon EOS 5D Mark II EF50mm f/1.8 II

 一度行ってみたかったんですよね~ここ。資本主義が生んだ文化的な食べ物は、落ち込んだ気分を治す特効薬になるのでなおさら都合がよいです。ということで稚内が誇る観光名所の一つ、マクドナルド40号稚内店にやってきました。と言っても、ドナルドベンチと日本最北のマックの記念碑がある事以外は普通のマックと何ら変わらないです。ドナルドと記念撮影した後、店内で侍マックを食べました。これからの超ロング帰還に備えエネルギーをもりもりつけて、次の「撮影地」へと駒を進める事にします。

激V👊😭

激V👊😭

風があり得ない

ピン甘になってしまった

2023.2.14 宗谷岬 Canon EOS 5D Mark II EF50mm f/1.8 II

 稚内の市街地から車を走らせること30㎞弱。やってきたのは最果ての地、宗谷岬。皆さんご存知、日本最北端の地です*2。なんで「最北の地」ではなく「最北端」なんでしょうかね🤔

 車を降りて外に出ると、まず思うことがあります。これは宗谷岬に限った話ではないのですが、風があり得ない。

風があり得ない

 台風並みの暴風がしょっちゅう吹き、その暴風が小粒の雪を巻き上げ、その巻き上げられた小粒の雪が暴風に乗って体に直撃する襟裳岬ほど激しいものではありませんが、風がめっちゃ☆強いので、-9℃の気温が嘘のよう。外より気温が低い宗谷岬流氷館の方が体感暖かかったです(-12℃)。風の存在が如何に人間の体感温度を下げているかという事です。冬の東京を吹く木枯らしの冷たさは、風の吹かない札幌育ちには意外に辛い。

 宗谷岬には、お土産屋があります。この文章を書いたまさに今この時、お土産の存在を思い出しました。北海道国道ストラップ(238号線)と宗谷岬のステッカー。宗谷岬ならではのグッズの他にも、富良野ラベンダーなど北海道を広くカバーする品揃えだったと記憶しています。道南方面の品があったかどうかはさすがに覚えてないですが

どうなんでしょうねぇ…

オートバックス

 宗谷岬を後にし、旭川へと帰還するだけとなったのですが、「多分このまま帰ると身体が持たない」ということで♨豊富温泉♨に行く事にしました。前々から気にはなっていたものの、旭川拠点でラッセルを追いかけるとなると、どうしても宗谷本線道中を観光してる暇が無いので、せっかくだからということで寄って身体を癒すことにしました。

おれ🤓「なんかすごい、、、ゴムみたいな感じ?」

同行🤓1「なんかオートバックスみたいな匂いがする」

同行🤓2「オートバックス東雲店?」

 豊富温泉では、世界でも珍しい原油を含んだ泉質を持つ温泉なのです。この原油を含んだ泉質がアトピーに効果があり、アトピーの湯治の地としても有名だったりします。アトピー持ちの僕としてはあまりにも魅力的*3。なんなら豊富温泉に家を建てたい。俺だけの豊富温泉を作って周りの友達とバトルしたいですね(?)。

 温泉は茶色く濁った色をしていました。そしてちょっと、油っぽい。当然と言えば当然なんですが、油が混ざってるので肌が超すべっすべのもっちもち。風呂上がりのタイミングならば餅よりもモチモチまでありましたね。いい湯でした♨

やっぱこれだね~

人間性の回復

 早めの風呂もほどほどに、サウナやコーヒー牛乳を満喫した我々は、旭川への帰路に就き、再出撃≪リベンジマッチ≫への準備を着々と進めていきます。

~後編に続く~

*1:挨拶はコミュニケーションの潤滑油みたいなところがあると思ってるので、可能な限り自分から挨拶することを心掛けている。

*2:Q.弁天島orカモイワッカ岬では? A.オタクじゃん

*3:ボディソープを塗っただけで体がひりひりするレベルで肌が弱かったので、風呂が嫌いだった時期まであった。